《はじめに》
スクリプト言語でありながら高速でそのソースコードがエレガントなJulia言語をAzure Machine Learning ServiceのDSVM( Data Science Virtual Machine )上で使えるようにする。
《前提》
Azure Machine Learning ServiceのDSVM上のローカルコンピュターに既に
- Azure Machine Learning SDKおよび notebook extra
がインストールされておりJupyter notebookでPython環境ができるようになっていること。
【重要事項】
本記事はAzure Machine Learning Serviceの公式見解ではありません。
筆者の試行錯誤を繰り返し、最良だと考える方法を提案しております。本稿執筆中フローを幾度も検討し万全を期しております。トラブル発生時のリカバリーはリトライをする等の自らの責任の下に設定していただきますようお願いします。
《動作確認した環境》
- OS:Windows10 Pro (64bit) Python3.6.5 Julia-0.6.4
Juliaのバージョンは現在v1.1であるが私自身未だ不慣れなため、慣れ親しんだv0.6.4にて動作確認した。それでもなおその計算処理速度はPythonと比較して1桁半速いとの報告がある。
《Juliaのインストール手順》
① Juliaの公式サイトにアクセスし「Download」をクリックする。
② ページの中段に「Older Releases」がある。「Older releases page.」のリンクをクリック する。
③ v0.6.4(unmaintained)中OS「Windows Self-Extracting Archive (.exe)」の64-bitをクリックする。
④ システムファイルがダウンロードページにダウンロードされる。
⑤「julia-0.6.4-win64」をダブルクリックしてシステムのインストールを開始する。
⑥ インストール場所はルートディレクトリの直下とする。
《システム環境変数の設定》
- PATH=C:\Julia-0.6.4\bin Julia_HOME=C:\Julia-0.6.4\bin Julia_PKGDIR=C:\Julia-0.6.4\Pkg
使用するPythonにPATHを通しておく。
- JC =C:\Users\user\Miniconda3\envs\myenv\python.exe
Jupyter notebookのPATHも併せて通しておく。PATHはエクスプローラで追跡、確認しておく。
- JUPYTER=C:\Users\user\Anaconda3\Scripts\jupyter.exe
《IJuliaのインストール》
① minicondaのAnaconda_PowerShell_Promptで仮想環境myenvをactivateする。
② 続いてJuliaのREPLを立ち上げる。
- (base) PS>conda activate myenv (myenv) PS>julia
③ 続いてJuliaの環境変数を書き換え、仮想環境myenvのpython.exeの在り処を教えておく。コマンド中の「/」は「スラッシュ」で「バックスラッシュ(\)」ではないので注意を要する。
- julia>ENV[“PYTHON”] = “C:/Users/user/Anaconda3/envs/myenv/python.exe”
④ IJuliaおよびライブラリPyPlotのインストールをする。
- julia>Pkg.init() / julia>Pkg.add(“IJulia”) / julia>Pkg.add(“PyPlot”) / julia>using PyCall
(注意)IJuliaもしくはPyPlot、PyCallのインストールの際にエラーメッセージが出たら。
- julia>Pkg.build(“IJulia”) / julia>Pkg.build(“PyPlot”) / julia>Pkg.build(“PyCall”)
でビルドする。
⑤ 以上、インストールし終えたら
- julia>quit()
でJuliaのREPLを離れる。
《IJuliaインストールの確認》
① 仮想環境myenvで下記のコマンドを打ち込みJupyter Notebookを立ち上げる。
- (myenv) PS>jupyter notebook
② 立ち上がったJupyter Notebookの右肩の「New」ボタンをクリックする。
③ 表示されたメニュー中の「Julia 0.6.4」をクリックする。
④ 右肩のボックス上に赤字白ヌキの「Dead Kernel」のエラー警告が出ていないか確認する。
⑤ エラー警告が出ていなければ、最初のセルに「versioninfo()」と打ち込み「Shift+Enter」キーを押す。バージョン情報が表示されていれば正常にインストールされている。
《インストール作業を終える》
① Jupyter Notebook表紙ページ右上の「Quit」および「Logout」のボタンを「Quit」→「Logout」の順でクリックする。
② 仮想環境myenvをdeactivateして構築完了。
《参考としたサイト》